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前田育徳会尊經閣文庫分館 日本往生極楽記と一遍上人絵伝 特別陳列 2020年7月31日(金) ― 2020年8月30日(日)
概要
前田育徳会展示室では、特別陳列として重要文化財《日本往生極楽記》と重要文化財《一遍上人絵伝》を紹介します。
極楽往生した人物の伝記を「往生記」といい、平安時代中期の儒学者・慶滋保胤(?~1002)による《日本往生極楽記》は、そのもっとも早い書物として知られています。取り上げられるのは聖徳太子にはじまり、行基・円仁・空也といった僧のほか、光孝天皇の孫の尼などの皇族や加賀国の婦女といった庶民など45人です。このような「往生記」は中国の浄土論に収められた往生伝に倣ったもので、保胤は自らも往生せんと、出家する直前にその日本版たる本書を記しました。本書成立の背景には、平安時代の浄土信仰の高まりがあり、当時の宗教と社会生活の関係がうかがえます。
《一遍上人絵伝》は、鎌倉時代中期の僧で時宗を開いた一遍(1239~89)の伝記絵巻です。説明文である詞書とそれを絵画化した場面から成り、全十二巻で構成されています。前田育徳会が所蔵するのはそのうち一、二、四と九から十二の七巻(白描含む)です。今回は、一、二、四巻を紹介します。
一遍が13歳で修業に出る場面に始まり、諸国を遊行した生涯が描き出されています。信濃の善光寺、伊予の菅生寺の岩屋、摂津の天王寺などの名所を写実的に表現するとともに、当時の生活様式もうかがえる見所の多い絵巻です。
この機会にじっくりとご覧ください。
開催日時
2020年7月31日(金) ― 2020年8月30日(日)
9:30 ― 18:00(入場は17:30まで)
会期中無休
会場
前田育徳会尊經閣文庫分館
観覧料
観覧料 | 一般 | 大学生 | 高校生以下 | 65歳以上 |
---|---|---|---|---|
個人 | 370円 | 290円 | 無料 | 290円 |
団体 | 290円 | 230円 | 無料 | 290円 |
※団体は20名以上。65歳以上の方は団体料金でご覧になれます。
県立美術館友の会会員、また身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳を持参の方とその介添えの方は無料です。