水上隆志ミズカミタカシ

昭和11(1936)年~平成29(2017)年:加賀市生まれ。昭和26(1951)より、父・荘詠に師事し挽物技術を習得。木地師として高く評価された。昭和49(1974)年、第15回石川の伝統工芸展および第21回日本伝統工芸展に初出品し入選を果たし、以降も入念を重ねる。昭和60(1985)年、第2回展より伝統工芸木竹展にも入選を重ね、平成10(1998)年、第8回同展で朝日新聞社賞を受賞。同12(2000)年、第47回日本伝統工芸展で奨励賞を受賞した《欅杢造拭漆盛器》は文化庁の買い上げとなった。石川県挽物轆轤技術研修所で更新を指導しつつ、作家としても活躍を期待されていたが平成29(2017)年に急逝。品格高く、調和のとれた器形により、素材の持つ瑞々しさを蛙あわした作品からは優れた完成が垣間見える。