タイトル:かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-

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概要

かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-の作品解説電子ブックです。

32どう銅きん金き器ぎん銀がい会ぞう象しゃ社がん嵌ぼ牡たん丹から唐くさ草もん文ろう蝋そく燭だい台Candle stand, design of peonies and arabesques,gold and silver inlay明治19世紀彫金胴から伸びる5本の腕の先端に銀製の牡丹の花が付れいしき、蝋燭受となっている。蓋には霊芝をくわえる鹿。ほかにも全体が中国風の意匠で埋め尽くされており、こうもりまんじ「福」に音が通じる蝙蝠や、雷文、卍文などもみられる。腕や胴にまでびっしりと施された象嵌、牡丹のしべ蕊や花弁ひとつひとつへの彫金などにみられるように、隅々まで精緻な細工が施されており、極めて高い技術で器体を装飾し尽くす明治期輸出工芸の特徴をみることができる。底部の銘に「大日本帝国加賀国金沢/銅器会社製/作山川孝次平岡忠蔵」とある。銅器会社は、維新後における殖産興業への対応と失職した金工師の保護を目指して設立された。山川と平岡は、水野源六とともに棟取を務めた。(YT)20