タイトル:かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-

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概要

かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-の作品解説電子ブックです。

40よね米てつ鉄ざわ沢うち打ひろ弘だし出やす安し獅し子さら皿Dish, design of lion, iron embossment1932(昭和7)年頃鍛金41よね米きん金ざわ沢ぎん銀ひろ弘ぞう象やす安がん嵌もみじ紅がり葉狩ず図こう香Incense burner, design of maple-viewing,gold and silver inlay1933(昭和8)年頃彫金ろ炉42よね米きん金ざわ沢ぞう象ひろ弘がん嵌やす安ろっ六かく角Hexagonal jar, gold inlay1958(昭和33)年彫金こ壺おぼろぎん六角形の朧銀の飾壺で、側面が面取りされ全体的に柔らかな印象を与える。蓋にも六角形の摘みがき付き、金、銅、赤銅によって幾か何がく学模様の意匠を施す。身の各側面は二重線で区切られ、その内側びしゃもんきっこうに毘沙門亀甲模様が金で象嵌される。小品ながらも細部まで技巧を凝らした優美な作品である。米沢弘安は金沢生まれ。米沢家は代々白銀細工や刀装金具の制作を家業とし、自家で銅器製造を行っていた父・清左衛門(弘正)に師事する。1928(昭和3)年第9回帝展に初入選し、戦後は日本伝統工芸展に出品。1969(昭和44)年には「加賀象嵌」で石川県指定無形文化財保持者に認定され、1972(昭和47)年には国の記録作成等の措置を講ずべき無形文化財に選定されている。(AS)27