タイトル:かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-

ページ
29/60

かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション- の29ページ目の概要です。

各ボタンで、目的のページを開いてください。

概要

かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-の作品解説電子ブックです。

45しょ初さ砂だい代はり張うお魚さん三ずみ住ぞう象い為はな花らく楽いれ入Vase, in shape of elephants, sahari alloy1948(昭和23)年鋳金3頭の象の頭部で構成された脚部を持つ花入。収縮率が高く扱いづらい砂張を用いながらも、表面と形態をなめらかに仕上げた。このデザインは、織田有楽斎所持と伝わる三象花入に由来する。その熟覧、摸作を経て、独自の創意を加えた本作を制作した。それぞれの間隔と高さにずれが生じないように象の牙部分を溶接するのは難しく、相当の技術と集中力を要するが、初代為楽は難易度の高いその作業を成功させている。銅鑼の制作のみならず広く金工技術に優れていたことがわかる。(AT)29