タイトル:かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-

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かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション- の35ページ目の概要です。

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概要

かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-の作品解説電子ブックです。

54たかはし高橋ぞう象がん嵌かい介し四しゅう州くん君し子ひ干が菓し子ぼん盆Tray for confectionery, design of four plants of highvirtue, inlay1944(昭和19)年彫金し四くん君し子とは「菊」「梅」「蘭」「竹」の4つを組み合わせた文様をさし、吉祥のモチーフとして中国よてんしょり伝来したもの。本作は四君子を表す漢字の篆書たい体を盆の外側に象嵌で施したもので、アジア的なテーマに関心を持つ作家の姿が想起される。高橋介州は1905(明治38)年金沢市生まれ。本名勇。1929(昭和4)年東京美術学校を卒業し、同年第10回帝展初入選。以後新文展、日展に出品した。1982(昭和57)年、「加賀象嵌」で石川県指定無形文化財保持者に認定される。2004(平成16)年没。(RN)55たかはし高橋しん神いん韻かい介おお大しゅう州ごう香ろ炉Large incense burner, "Sublime"1947(昭和22)年彫金第3回日展本作はエジプトの冥界の神・アヌビスの姿を象った香炉である。首飾りと背中に掛けられた装飾布の箇所には、銀の平象嵌が施されており、装飾布は取り外し可能な火屋となっている。深い黒と銀が見事に調和し、気高さを感じさせる。(RN)35