タイトル:かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-

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かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション- の36ページ目の概要です。

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概要

かねは雄弁に語りき-石川県立美術館の金属コレクション-の作品解説電子ブックです。

56たかはし高橋か加が賀かい介ぞう象しゅう州がん嵌くじゃく孔こう雀香ろ炉Incense burner, in shape of peacock, Kaga metal inlay1956(昭和31)年彫金尾羽を広げた孔雀の姿をした香炉で、鉄地に銀を主体とし、一部に赤銅を加え、象嵌で文様を施す。たがね尾羽の部分は、曲面の内側に鏨をあてて彫り下げ、アリを立てて象嵌するという高度な技が駆使されてせいがいいる。また、羽毛の部分の青海は波文様では、全面に埋めたものと線のみで表したもので変化をつけている。広がった尾羽から背中の部分が火屋となっており、青海波の形をした孔があいている。金属のみがもつ渋い味わいがよく出ている作品である。(RN)36