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コレクション展 千代女と加賀の俳人たち 古美術 2022年12月17日(土) ― 2023年2月5日(日)
概要
松尾芭蕉は、有名な「奥の細道」の行脚(1689)の帰路に加賀へ立ち寄り、俳人たちと交流したことから、加賀では蕉風(芭蕉を祖とする俳諧の流派)が興り、その没後も芭蕉を慕う俳人が生まれました。本特集では、加賀の千代女をはじめとした加賀の俳人たちが記した「俳画」を紹介します。
「俳画」とは、俳句に添えて描かれた絵画のことですが、即興ながらも機知に富み、滑稽味に溢れていることが特徴です。それは単に俳句を絵画化したものではなく、ユーモアに満ちた俳諧の熟成とともに発展しました。優雅に洗練され、神前に奉納された連歌に対し、日常に即した道化の文芸である俳諧は、室町末期以降に栄え、江戸時代に入ると「画」と「俳」の双方に秀でた人物が登場しました。
著名な俳人百人の肖像とその句を述べた『俳諧百一集』を著したのは、越中国の俳人康工です。明和2年(1765)に京都で刊行され、ベストセラーとなった本書には、北枝・万子・秋之坊・千代尼(女)・珈凉・麦水・希因など、加賀の俳人も多く紹介されています。
その後、これら百人の俳人の姿と句を、絵画として仕上げたのが、加賀藩の御用絵師であった梅田九栄です。九栄は年風と名乗る俳人でもありました。ここには加賀の女性俳人として知られる千代女と珈凉の姿を向かい合うように描かれています。
本特集では、四季を詠んだ千代女の句に絵が添えられた《十二句貼交屏風》もあわせて紹介します。
開催日時
2022年12月17日(土) ― 2023年2月5日(日)
9:30 ― 18:00(入場は17:30まで)
会期中無休
会場
第2展示室
観覧料
観覧料 | 一般 | 大学生 | 高校生以下 | 65歳以上 |
---|---|---|---|---|
個人 | 370円 | 290円 | 無料 | 290円 |
団体 | 290円 | 230円 | 無料 | 290円 |
※団体は20名以上。65歳以上の方は団体料金でご覧になれます。
県立美術館友の会会員、また身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳を持参の方とその介添えの方は無料です。
作品紹介
- 千代尼《十二句貼交屏風》左隻
- 千代尼《十二句貼交屏風》左隻ちよに じゅうにくはりまぜびょうぶ
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