展覧会
コレクション展:絵画・彫刻
優品選
暑さが強まる季節になりました。
日本画分野からは、昨年度新収蔵となりました坂根克介《不動明王二童子像》を紹介します。コロナ禍の世相を反映し、作者の感染症沈静化の願いが込められています。かねてより人物を正面から捉えた構図で絵作りをしてきた作者にとって、本作のような威容を表す仏画は、格好のモチーフといえそうです。
油彩画分野では、色彩が印象的な作品を展示します。東典男《クリムソン色の上に》は、鮮やかなクリムソンの背景に横たわる裸婦を描きます。クリムソンとは紫がかった濃く明るい赤色のこと。輪郭にも同色を用いて画面に統一感を持たせ、髪の黄色をアクセントにしました。画家がなぜその色を選んだのかを想像しながら鑑賞してみてください。
鳥をはじめ身近な生きものをモチーフにする脇田和の版画作品から、雨が似合うカタツムリの作品を紹介します。1点は20代前半のモノクロのリトグラフの作品、そしてもう1点は、さらに40年ほどを経た、鮮やかな色彩のシルクスクリーンの作品です。色彩や画面構成から脇田作品の画業の深まりをお楽しみください。
彫刻分野では、引き続き具象・抽象彫刻を紹介します。堀義雄《女(へ)》は、女性の様々な曲面や量塊を構成することで、女性的な美を強調し女性の持つ本能的な妖しさを表現することを目指した作品の一つです。ねじれた形が組み合う有機的な造形が目を引きます。

基本情報
会期 |
2023年7月1日(土)~ 2023年7月23日(日) |
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開館時間 | 9:30~18:00(展示室への入室は17:30まで) |
休館日 | 会期中無休 |
観覧料 |
一般:370円(290円)、大学生・65歳以上:290円(290円)、高校生以下:無料
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会場 | 第3展示室、第4展示室、第6展示室 |