展覧会
コレクション展:古美術
特別陳列
名刀と刀絵図
今回は、重要文化財《太刀 銘 備前国長船住長光》(長光作・白山比咩神社蔵)をはじめ、石川県指定文化財《刀 銘 越中守藤原高平(花押)》(初代 辻村兼若作)、石川県指定文化財《刀 銘 賀州住兼若》(三代 辻村兼若作)のほか、館蔵品の中から近年公開されなかった刀剣を新たな考察を加えて展示します。また、豊臣秀吉の蔵刀を、当時の姿で収録している貴重な史料として評価が高い重要美術品《刀絵図》(本阿弥光徳作)は、前半部を中心に展示します。
当館は、正宗や郷義弘作とされる短刀を所蔵しています。これらは、江戸時代18世紀初期の鑑定に基づくものですが、国宝《刀 無銘正宗(名物太郎作正宗)》、国宝《刀 無銘義弘(名物富田郷)》(いずれも前田育徳会蔵)など、近年の当館における歴史的名刀の展示実績に照らして、作者の評価について新たな考察を加える必要が生じました。
これは、歴史的評価を再検証する作業となりますが、まず、正宗や郷義弘が活躍した鎌倉時代末から南北朝時代の14世紀そのままの姿であるかという観点から考察してみました。その結果、室町時代頃に手が加えられた可能性が浮上しました。しかし、その範囲については、今後時間をかけて入念に検討しなければなりません。
したがって今回は、あえて作者を明記せずに展示します。しかしそう遠くない将来に、近年の新たな知見に基づく、令和の時代の評価がなされるものと確信します。

基本情報
会期 |
2023年7月1日(土)~ 2023年7月23日(日) |
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開館時間 | 9:30~18:00(展示室への入室は17:30まで) |
休館日 | 会期中無休 |
観覧料 |
一般:370円(290円)、大学生・65歳以上:290円(290円)、高校生以下:無料
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会場 | 第2展示室 |