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【10/12】のびのび鑑賞デー

展覧会

コレクション展:工芸

うつわに描く-色絵磁器の世界-

色絵磁器は、磁器の素地に赤、黄、緑、紺、紫などの上絵具で、花鳥や幾何学文様などが描かれた磁器の総称です。中国・明時代の景徳鎮で誕生した色絵磁器の技術は、日本では17世紀に磁器生産が始まったことをきっかけに、各地へ広まっていきます。

石川県は九谷焼の産地です。17世紀に当地で誕生した色絵磁器である「古九谷」を源流とし、現在も、その伝統と革新を融合しながら、様々な作家によって制作されています。九谷焼は、「九谷五彩」と呼ばれる緑、黄、赤、紫、紺青を駆使した濃密な色彩に特徴があります。

本展は、九谷焼のエッセンスのひとつである、器に描くこと=絵付けに注目したものです。器をキャンバスのようにして描かれた様々なモチーフや景色は、絵画とはまた違う味わいがあります。展示では、古九谷から始まり、明治期に世界へ輸出された近代の九谷焼、戦後から現在活躍している色絵磁器作家の作品までを辿りながら、色絵磁器の魅力に迫るものとなっています。

現代の色絵作家の描くモチーフは、絵画と同じように写生をもとに描かれる場合が多いです。例えば、柴田有希佳は、自然の草花を描くことにこだわってきた作家です。植物を描くことに心地よさを感じると語る柴田のスケッチが、作品の土台となっています。また、器の形、モチーフと余白のバランスの調和も見どころとなっています。

うつわに描かれた、様々な色絵磁器の世界をお楽しみください。

うつわに描く-色絵磁器の世界-
柴田有希佳《笹文台付長皿》

基本情報

会期

2025年10月10日(金)~ 2025年11月9日(日)

開館時間 9:30~18:00(展示室への入室は17:30まで)
休館日 会期中無休
観覧料

一般:370円(290円)、大学生・65歳以上:290円(290円)、高校生以下:無料

  • 高校生以下無料。( )内は20名以上の団体料金。県立美術館友の会会員、65歳以上の方は一般 団体料金。
  • 身体障がい者・精神障がい者保健福祉・療育手帳をお持ちの方、またはミライロIDをご提示の方および付き添いの方1名は観覧無料

各種割引・優待

会場 第5展示室