展覧会
コレクション展:古美術
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久隅守景の四季耕作図
久隅守景については、実は出身地や生没年などが分かっていません。しかし一時期加賀に滞在し、作品を制作したとみられ、当地に多くの作品が伝えられています。
守景は通称を半兵衛といい、無下(礙)斎、一陳翁、棒印などと号しました。江戸時代の狩野派の礎を築いた狩野探幽(1602-1674)に師事し、探幽門下四天王と称されました。探幽の姪と結婚し、その子どもたちも絵師となりましたが、やがて狩野派から離れ、各地を渡り歩くこととなります。守景の娘の雪は同門の男と駆け落ち、また息子の彦十郎は悪所通いによって狩野派から破門の後、佐渡へ島流しになっており、一説にはそれらの責任を取って自ら狩野派を離れたともいわれています。
今回特集する「四季耕作図」は、守景の加賀滞在中に数多く制作されたと考えられています。「四季耕作図」は、中国において皇帝が農民生活に思いを致すために作られ、日本でもそうした鑑戒画としての側面をもつ一方、四季風俗画としても発展しました。通常、右から左に向かって季節が展開しますが、守景の場合、多くが左から右に向かう構図となっています。また人物や動物たちが生き生きとした様子で描かれているのが大きな魅力です。農村の人々や風景に対する守景のまなざしを感じていただければと思います。
基本情報
| 会期 |
2025年11月15日(土)~ 2025年12月21日(日) |
|---|---|
| 開館時間 | 9:30~18:00(展示室への入室は17:30まで) |
| 休館日 | 会期中無休 |
| 観覧料 | 無料 |
| 会場 | 第2展示室 |