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【11/9】のびのび鑑賞デー

展覧会

コレクション展:絵画・彫刻
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優品選

第3展示室で油彩画・版画・彫刻作品を、第6展示室では日本画を展示いたします。

日本画分野からは、日本の原風景を求め歩いた石川義の《山峡》を紹介します。北海道の層雲峡を描いた本作は、昭和35年の制作。日本はこのころ抽象表現全盛流の時代で、日本画もその影響を大きく受けました。「自然」と「抽象表現」という、一見相容れない主題と表現に取り組んだ石川義の、苦悩が感じられる一作です。

油彩画分野からは、立見榮男の《竜神雷神逍遙》をご紹介いたします。四色の帯と竜神・雷神、古九谷の絵皿が交互に描かれ、斜線を多用した省略的描法と相まってリズムと空間を生み出しています。琳派に傾倒する作者の装飾的画風がよくうかがえます。

当館所蔵の銅版画から、堀井英男の色彩銅版画をご紹介します。色彩銅版画は、色彩を重ねる技術や色面の構成など高度な造形力を要求されます。国内外の国際版画展で活躍し、金沢美術工芸大学の版画の非常勤講師も勤めた堀井ですが、その天性のセンスと培った画力で高い完成度を見せています。

彫刻分野では、山本力吉《微風》をご紹介します。右手にぶどうの房を持ち、左足をやや前方に踏み出した、静かな動きを感じさせる女性像です。頭髪にはわずかなそよぎが表現され、落ち着いた雰囲気とあいまって、タイトルが示す《微風》を想像することができるでしょう。

優品選
石川義《山峡》

基本情報

会期

2025年11月15日(土)~ 2025年12月21日(日)

開館時間 9:30~18:00(展示室への入室は17:30まで)
休館日 会期中無休
観覧料 無料
会場 第3展示室、第6展示室