展覧会

コレクション展:古美術

加賀文化の粋Ⅱ

 江戸幕府の統治下に置かれた加賀藩にとって、文化を推進する原動力は幕府への対抗心でした。藩祖と二代藩主が千利休から直接茶の湯を学んだ加賀藩には、美をもって権力者に挑む思想が継承されていました。その美は、外見上はもちろんですが、久隅守景の作品に見られるような、考えて見出される美に主眼が置かれていました。世阿弥が『風姿花伝』で、「花と、面白さと、珍しさと、これ三つは同じ心なり」と述べていることが思い起こされます。
 こうした「粋(すい)」を支えているのが、飽くことのない技術の追求です。今回は、加賀蒔絵、加賀象嵌鐙、大樋焼、加賀友禅の名品も展示します。加賀蒔絵については、今年度「琳派と五十嵐派」の特集を予定していることから、今回は伝清水九兵衛の重要文化財《蒔絵和歌の浦図見台》と石川県指定文化財《蒔絵亀図鞍・鐙》を展示します。いずれも九兵衛の代表作として知られた作品ですが、精緻な技巧と絵画的表現力が作者の厳しい研鑽を物語っています。

作品リスト

加賀文化の粋Ⅱ
重要文化財《蒔絵和歌の浦図見台》伝清水九兵衛(部分)

作品紹介

基本情報

会期

2023年4月23日(日)~ 2023年5月28日(日)

開館時間 9:30~18:00(展示室への入室は17:30まで)
休館日 会期中無休
観覧料

一般:370円(290円)、大学生・65歳以上:290円(290円)、高校生以下:無料

  • 高校生以下無料。( )内は20名以上の団体料金。県立美術館友の会会員、65歳以上の方は一般 団体料金。
  • 身体障がい者・精神障がい者保健福祉・療育手帳をお持ちの方、またはミライロIDをご提示の方および付き添いの方1名は観覧無料

各種割引・優待

会場 第2展示室